作・絵 坂本千明
出版社:岩崎書店
発売日:2020/9/14
寸法:18.9 x 1 x 24.8 cm
32ページ
(出版社より)
坂本千明が紙版画で描く、ある黒猫の物語
ぼくは街でひとり暮らす猫。じっとだまってここにいる。
だれもぼくのことを気にとめない。道端のいしころと同じ。
空き地のくさも、かみくずも、じっとだまったまま、いつかいなくなる。
みんな、ぼくと同じ。声をだしては危険と教わったから、ぼくの声はぼくの中にだけある。
だまっていればぼくらは平和だ。
そうだろう?いしころ。
でもある日、「こんばんは」と声をかけてくる人間がいて……
ひとりで生きる猫の孤高、しまいこんでいた本当の気持ち。
『退屈をあげる』の坂本千明が紙版画で描き出す、
ある黒猫の物語。
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坂本 千明(Sakamoto Chiaki)
イラストレーター。青森県出身。
東海大学教養学部芸術学科デザイン学課程卒業。
大学在学中よりイラストレーターとして活動を始め、
2009年より紙版画の手法を用いる。
2014年から私家本として制作していた『退屈をあげる』を
2017年10月に青土社より新装版として刊行。
絵本『おべんとう たべたいな』(2018年/岩崎書店)
絵本『ぼくはいしころ』(2020/岩崎書店)
松尾スズキ「人生の謎について」挿画制作、
斉藤和義『55 STONES』アルバムジャケットの版画制作など。
黒猫姉妹のかたわれ煤と新入り宵と東京在住。
https://sakamoto5.exblog.jp/