『歌舞伎町の野良猫「たにゃ」と僕』
著者: たにゃパパ (著)
出版社:扶桑社
発売日:2023/8/2
96ページ
(出版社より)
歌舞伎町で商いをしていた著者は、2020年以降コロナウイルスの蔓延により、経営が立ちゆかなくなっていた。金策に駆けずり回るも、先が見通せない。信じていた人からの裏切りもあった。人生ではじめて土下座もした。クタクタに疲れていた。
「もう死んじゃおうかな…」と思いながら、いつものように歌舞伎町の一角にある駐車場まで歩いて行くと、薄汚れた白い猫に出会う。
「お前もひとりなのか…?」。
ひとりぼっちでボロボロで、泥水をすすって生きている。
そんな猫が自分と重なって…放っておけなくてご飯を買いに走った。
猫には食べづらい缶詰。
それでも夢中で食べる姿を見て「お前だって楽しくないだろう。昨日も、今日も、明日もつまんないのに、でも食べるんだな…」。
生きるってそういうことなのかもしれない。
「明日もここで会おうな」。この日から、猫に会うことが彼の生きる理由になった。
猫は自分の名前の一部をとって「たにゃ」と名づけた。
たにゃのことを考えている時間は穏やかで、日々の辛さを忘れさせてくれた。
そして1年が過ぎ、たにゃと彼の過ごしている駐車場が取り壊されるという知らせが!そして、1匹と1人のおじさんに奇跡が起きる――。
Twitterで話題!
歌舞伎町に生きる野良猫とおじさんの泣けるフォトエッセイ。